定期メンテナンスが必要な防水工事は内容によって経理処理の内容が異なります
住宅など建物の外壁塗装や屋上などの防水工事は、塗装を行ってから次の塗装までの期間を耐用年数とします。
マンションやアパートなどの賃貸業を行っている場合、外壁塗装や屋上の防水工事などに必要な費用は減価償却費として経費に計上することがあるでしょう。
外壁塗装に関する耐用年数については国税庁が建築材、塗料の耐用年数として発表しています。
しかし、屋根や屋上の防水工事などに関して屋根部分だけの耐用年数としては設定されていません。
このようなことから屋根には建物の耐用年数が適用されています。
外壁塗装の法的耐用年数について
建物の外壁は日々劣化していきます。
また、耐用年数を迎える前に外壁塗装の塗りなおしが必要となるでしょう。
外壁塗装の塗り直しを行う際、高額な費用が必要となります。
このことから賃貸業をされている方は、外壁塗装などを経費として計上することになるでしょう。
国税庁では耐用年数が法的に定められています。
この法的な耐用年数は建物のそれぞれの条件によって違っています。
建物の使用用途、建物の構造などです。例えば、木造、合成樹脂造の住宅用建物の耐用年数は22年。
事務所用の耐用年数は24年、飲食店用の耐用年数は20年とされています。
また、鉄骨鉄筋コンクリート造や鉄筋コンクリート造での住宅用の場合47年、事務所用の場合は50年とされています。
これらの耐用年数については国税庁のホームページに発表されているため簡単に確認することができるでしょう。
屋根部分限定の耐用年数について
国税庁では外壁塗装の耐用年数について設定していますが、屋根部分に限定する耐用年数については設定していません。
このようなことから、屋根の防水工事に関しては建物の耐用年数が適用されます。
このことによって、屋根部分のメンテナンスについても外壁塗装と同じ条件を用いて節税することができるでしょう。
国税庁に定められている法的な耐用年数は建物の構造などによって異なってきます。
屋根部分は耐用年数が屋根に限定して設定されていないことから外壁塗装と同様の条件となります。
建物の防水工事の耐用年数について
屋上などの防水工事の耐用年数は約10年から25年が目安とされています。
防水工事の耐用年数は、建物の立地条件や立地場所などによっても変わってきます。
また、屋上防水工事に使用した防水の種類などによっても耐用年数は大きく違ってくるでしょう。
このようなことから、屋上の防水工事に使用された防水の種類によってメンテナンス時期が異なることから、建物の防水種類に合わせた適切な時期を選び実施するとよいでしょう。
屋上の防水工事のメンテナンス時期を先延ばしにしてしまうと、建物自体が紫外線や、雨、風などの影響により劣化してしまい雨漏りや害虫など様々な被害につながる可能性があります。
最悪、建て直しなどになることもあるため、気を付けましょう。
防水工事費用の計上方法
防水工事は、建物を維持していく際に必要となる定期的なメンテナンスです。
そのため、国税庁に申告する確定申告では工事にかかった費用を計上します。
工事費用の計上方法には修繕費と資本的支出のいずれかとなります。
これらは、その目的によって分けられます。定期的なメンテナンスや原状回復を目的とする場合は、修繕費として一括計上。
工事を行うことで建物の資産価値を上げる場合には資本的支出とします。
また、資本的支出とした場合には、耐用年数をもととして減価償却し計上していきます。
建物を維持していく際には、定期的なメンテナンスが必要となります。
建物メンテナンスの工事目的は修繕とすることが一般的です。
このことから、国税庁に提出する確定申告では、防水工事費用は減価償却ではなく修繕費として一括計上と扱うことでしょう。
この場合、原価償却費を計算するときに必要な法的耐用年数は関係ありません。
しかし、定期的なメンテナンスの場合には防水工事に関連する耐用年数や寿命は大切になります。
防水工事の耐用年数は、種類や工法によって異なってきます。
また、メンテナンス期間や必要となる費用などを考慮したとき、工事による耐用年数について確認したほうがよいでしょう。
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